【吉川珠美の栄養学コラム】9月号 肌のくすみ対策

吉川珠美

肌のくすみの原因は?

 オシャレにも最適な秋が近づいてきましたね。そこでふと鏡を覗いてみると、肌のくすみが気になるということもあるかもしれません。にきびやシミ、シワのようにはっきりと見えるものではありませんが、肌がくすんでいると全体的に不健康なイメージで暗い印象になってしまいます。では、明るく血色のよい肌を保つためにはどのようなことに気をつければよいのでしょうか?それにはまず、くすみの原因を考えてみましょう。
 肌のくすみの原因は紫外線や睡眠不足、ストレス、栄養不足など様々なものがあります。夏の間にたくさん日焼けした方は紫外線のダメージよりメラニンが生成されたり、お肌のターンオーバー(代謝)が遅くなってくすみが生じているかもしれません。紫外線のダメージを回復するためには、食事で抗酸化栄養素をしっかり摂取しましょう。例えばビタミンCが豊富な果物や、カロテノイドが含まれる緑黄色野菜をたっぷり使ったジュースを朝食に添えてみてはいかがでしょう?朝の忙しい時間でもミキサー1つで作れますし、毎日続けることで不足しがちなさまざまな栄養素の底上げができるので、美肌以外にも便秘解消やダイエットなどさまざまな効果も期待できます。

お肌の回復のタイミング

 お肌のターンオーバーを正しく行うためには、睡眠も重要です。睡眠はトータルの時間の長さよりもタイミングを考えることがポイントです。新陳代謝やダメージの回復の号令を出す成長ホルモンは睡眠中に分泌されるのですが、夜中0時~3時ごろに最も分泌量が多くなると言われています。さらに成長ホルモンは寝てから1~2時間後に深い睡眠状態にはいったときに分泌され始めるそうです。つまり、しっかりと成長ホルモンを分泌させてお肌の新陳代謝を活発にし、ダメージを回復するためには夜10時に寝るのが最適ということになります。そうは言っても「忙しくてなかなか10時には眠れない・・・」という方も多いと思いますが、毎日でなくてもよいので時間ができたときには思い切って早く寝てみましょう。成長ホルモンの働きで体にたまった疲労も取れるので、翌朝は目覚めもすっきりとしてお肌もココロも明るく過ごせますよ!

小豆とさつまいもは女性の味方

 栄養面からくすみを改善するために大切なのは貧血による血行不良の改善です。顔には細かい神経や血管がたくさんあるため、血液の流れが悪くなるとその影響があらわれます。血液の流れをよくするためにはマッサージなども効果がありますが、体の内側からしっかりと美しさをキープするためには貧血を予防することが大切です。
 鉄分が不足して貧血ぎみになると血色が悪くなり、とくに皮膚が薄い目もとにクマができたりしてしまいます。貧血になると体全体の血流が悪くなるので代謝が低下して太りやすい体質になったり、冷え性や慢性疲労にもつながります。
 鉄分補給のために、食べやすくて女性にぴったりな食材は「小豆」です。今回はさつまいもと一緒に炊き込む「小豆とさつまいものご飯」のレシピをご紹介します。小豆の鉄分をさつまいものビタミンCが吸収してくれるほか、食物繊維やポリフェノールもたっぷり!小豆とさつまいもは美味しいだけでなく、女性に嬉しい栄養バランスもばっちり取れる組み合わせなので、ぜひお試しくださいね。

さつまいもと小豆のごはん

4人分

3合
小豆 1/2カップ
さつまいも 1本
黒ゴマ 適宜
適宜
  1. 米は洗って吸水させ、水気をきっておく。
  2. 小豆を鍋に入れ、たっぷりの水を加えて火にかける。沸騰したら火を弱め、2~3分煮る。ざるにあげて再び水とともに鍋に入れ、少し固めに茹で、茹で汁に漬けて冷ます。
  3. さつまいもは皮ごと1.5cm角に切り、水にさらす。
  4. 炊飯器に洗った米を入れ、小豆の茹で汁を加えて水を足し、水加減する。小豆、さつまいも、塩を加えてスイッチを入れる。
  5. 炊き上がったら全体を混ぜ、器に盛って黒ゴマを散らす。

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