【赤堀真澄の薬膳コラム】 4月号 出す季節到来!便秘改善の中医学的治療法と薬膳

中医学では、春は体内から悪いものを出す「解毒」に適している時期だと考えます。春になりますと、それまで葉を落としてじっとしていた木々が、内側に込めていたエネルギーを外へ向けてどんどん芽吹いて伸びていきます。人の体も同じ、寒い間ため込んだ老廃物を外へ外へと出そうとする、便秘改善にはもってこいのシーズン到来です。この自然界の法則にのっとり、この春にはスッキリクリーンな美腸を目指しましょう!

便秘のタイプは2種類

便秘は実証の便秘と虚証の便秘、2つのタイプに分けて考えます。

実証の便秘とは・・・腹部の張りや膨満感が強く、口臭があり、のどが渇く、ゲップや匂いの強いガスが出る。暴飲暴食や肉類中心の偏食で腸内に悪玉菌が多い、またはストレスなどで体内に悪い熱がはびこり、この余分な熱で体の水分を蒸発し続けるため、便が乾いて出にくくなっている状態です。

虚証の便秘とは・・・排便時に冷や汗が出て排出に時間がかかる、青白い顔色、疲労倦怠感を感じることが多く、腹部の冷えやシクシクした腹痛がある。手足や腰回りが常に冷えるなど。内臓の冷えや気血不足で排出機能が衰えていたり、腸管を潤す成分が不足するため便が出にくい状態です。

実証タイプの便秘には・・・

実証タイプにおススメの食材は、体の余分な熱を取る寒涼性のものの中から便秘によい食材をご紹介します。ストレスを緩和する効能を持つ食材も含んでいます。

(おススメ食材)
ごぼう、リンゴ、バナナ、昆布、わかめ、大根、ドクダミ茶、ヨーグルト、ハチミツ、アロエ、センナ、空心菜、春菊、セロリなど

虚証タイプの便秘には・・・

虚証タイプには体を温め、気血を補い、腸管を潤して排出しやすくするもの、または不飽和脂肪酸を含み、お通じをスルッと出しやすくする食材がおすすすめです。

(おススメ食材)
山芋、里芋、さつまいも、なめこ、えのき、しめじ、しいたけ、かぼちゃ、クルミ、黒ごま、白ゴマ、松の実、はちみつ、おから、かぶ、にら、ニンジン、いちじく、プルーン、レーズン、山楂子など

便秘改善 薬膳的生活養生法

快便ライフには、一にも二にも食生活と生活習慣を便秘改善にフォーカスすること!毎日の積み重ねで「溜めない体づくり」を目指しましょう。

  1. 副菜には排出効果の高い野菜ばかりで作ったデトックス常備菜を作り置きし、それらを毎食、食事の一番先に食べ始めること。
    たとえばキャベツを酢づけにしたザワークラウト、すき昆布とごぼうのごま油炒め、ひじきとこんにゃくの炒め煮、わかめと大根のサラダ 松の実添えなど。メイン料理の付け合わせや、お弁当の具としてもよく合います。
  2. 腸内の善玉菌を増やすため発酵食品(キムチ・ヨーグルト・酒粕など)を摂ること。
    これも食事の一番はじめに食べるのがポイントです。
  3. 気分がリラックスした状態は副交感神経が優位になり、この時腸は活発に動きます。
    逆にストレスがいっぱいでイライラしている時は交感神経が優位になり、腸の働きはストップします。忙しい毎日の中でも気持ちを切り替え、体と心を開放する時間を持つことが大切です。
  4. 腹筋と足をよく使うと、腸が活発に動きます。駅まで歩く、階段を使う、短い時間でもスクワットや腹筋運動をして体を動かすなど、毎日できる限りの適度な運動を心がけること。
  5. いつもお腹をいっぱいにしない。これは非常に重要です。
    消化して排泄するという一連の流れがありますが、人の体は常に消化が優先、排泄は後回しです。排泄する間もなく食べ物が次々と入ってきては、消化することにエネルギーが使われるため排泄まで力が回りません。本当にお腹がすくまで食べ物をダラダラと食べ続けないこと。

便秘改善おすすめ薬膳レシピ

便秘改善には、食物繊維を豊富に含んだ通便(つうべん)作用を持つ食材や、腸を潤す効果のある滑腸(かっちょう)作用の食材を摂り、その分肉類の摂取を減らします。おすすめ食材をいつものメニューの食材と置き換えて、意識して献立にとり入れてみましょう!

便秘改善 デトックス白和え

<材料>4人分

ヒジキ(水で戻した状態で)大さじ1、ごぼう(先の柔らかい部分)30g、にんじん50g、こんにゃく4分の1枚、ゆでたほうれん草 15g。
(煮汁)だし汁1カップ、醤油大さじ2、砂糖大さじ2分の1、酒小さじ1。
(和え衣)木綿豆腐1丁、くるみ(粉末状のもの、またはすり鉢でする)大さじ1、白すりごま大さじ2、白みそ大さじ1、砂糖小さじ1。

<作り方>

  1. ヒジキは洗って水で戻し水を切っておく。ごぼう、にんじん、こんにゃくは細切り、ほうれん草は塩少々を加えた湯でゆでて2センチ長さに切り、しっかり水気を絞る。
  2. 鍋にごま油(分量外)を熱しヒジキを炒め、ほうれん草以外の材料も加えて一緒に炒める。油が回ったら、煮汁の材料を入れて煮汁がほとんどなくなるまで煮る。
  3. 和え衣の豆腐は重石をするか、レンジにかけて水分を切り、さらにキッチンペーパーで包んで水気をギュッと絞って滑らかにつぶす。すりごまとすったくるみ、白みそ、砂糖を加え、2を煮汁ごと加えて和える。
  4. 茹でたほうれん草を添えて出来上がり。

コメントは受け付けていません。