【赤堀真澄の薬膳コラム】 7月号 「ニキビのできた位置で体の中を知る!」

ニキビの原因は「皮膚の皮脂分泌が多いから」「汚れで毛穴がふさがれた」「便秘をしたから」という理由だけではありません。真夏の高温多湿の時期は、この外気の炎熱の邪のせいで様々な臓腑に熱がこもりやすく、その熱が引き金となって余分な水分や毒素、熱を毛穴から排出しようとニキビや吹き出物に変化しやすくなります。その他、ストレスやホルモンバランスの崩れ、食事の内容はもちろんのこと、ニキビや吹き出物が出る原因は多岐にわたります。
学生時代、ニキビができた顔を見ながら「想いにきび」「想われニキビ」と占いましたが、中医学でもニキビができた「場所」に体質を知るヒントがあると考えます。体内の状態を見て判断する「面診」という診断方法があり、トラブルが出た場所から体の中の状態を知って、体の内側からケアしていこうという考え方です。早速ニキビの位置で体の中の状態を見ていきましょう!

1、おでこやこめかみ、耳の横に出るニキビは「肝の熱」!

(解説)顔の反射区の中で、おでこの髪の生え際から耳の横にかけての両サイドは「肝」の管轄になります。ストレスに弱い肝は、気持ちの抑鬱が長引いてイライラしたり不安や心配ごとがあると肝火となり、その熱はおでこの上部とこめかみから耳の横にかけての両サイドにあたる反射区に反映されます。

(おでこ&こめかみニキビを解消する食材)
菊花、ハッカ、セロリ、せり、玫塊花(ばらの花のつぼみを乾燥させた薬膳食材)、陳皮(温州みかんの皮を干した薬膳食材)、そば、レモン、オレンジ、グレープフルーツ、ゆず、ライム、ジャスミン茶、くちなし、ハブ茶など

2、鼻や鼻腔内、ほおのニキビは「肺の熱」!

(解説)鼻は中医学では「肺」と関わりが深いと考えています。鼻や鼻の中、鼻の周り、ほおにニキビができるのは「肺」に熱がある状態。こんな時は便秘を伴っていることが多く、肺に熱がある時の鼻水や痰は、粘り気が強く色が濃く、肺熱が原因のニキビは膿をもって化膿しやすくなります。

(鼻や鼻腔内、ほおのニキビを解消する食材)
はと麦、白きくらげ、梨、豆腐、大根、ゆりね、びわ(実)、びわの葉茶、ゴーヤ、きゅうり、レンコン、空心菜、ドクダミ、はと麦など

3、口の周りに出るニキビは「胃の熱」!

(解説)暴飲暴食が続くと胃の中が熱を持ち、口内炎や口の周りに吹き出物が出やすくなります。口臭が出たり、歯茎が腫れたりということも。胃の熱が上へ上がってきて、口の中や口の周りにトラブルとなって現れます。もともと体全体の皮脂量を増やす原因に、油っぽいものや甘いものを好んで食べる食生活が大きく関係しています。体内の水分が老廃物となってドロドロになり、次第に肌や頭皮がべたつき、これが熱を持つとニキビや吹き出物になると考えます。味の濃いものや揚げ物を控え、下記のおすすめ食材をあっさりさっぱりとしたメニューにして取り入れてみてください。

(口の周りのニキビにおすすめの食材)
玄米、小豆、緑豆、緑豆春雨、緑豆もやし、ほうれん草、梨、冬瓜、きゅうり、すいか、山芋、白きくらげ、カリフラワー、はと麦、空心菜、せんぶり、トマト、アロエ、青梗菜など

4、あごや首に出るニキビは「ホルモンバランスの崩れ」!

(解説)顔の下の部分はやはり体も下の方、腎の反射区になります。生殖機能を管轄し、ホルモンバランスを保っているのは腎の力と考えられています。腎の働きが低下してホルモンのバランスが崩れると、あごから首にかけて紫色のニキビが出やすくなります。

(腎を強めてホルモンバランスを調え、あごニキビに適する食材)
ごぼう、昆布、ひじき、もずく、わかめ、なつめ、うずらの卵、栗、牡蠣、ほたて、はまぐり、なまこ、すっぽん、冬虫夏草、ハスの実など

◆7月の薬膳レシピ

 ニキビ肌を改善!余分な臓腑の熱を取って潤い肌を作る薬膳レシピ
「白きくらげとトマトの寒天寄せ 青ゆず風味」

白きくらげは雪耳や銀耳といい、西太后や楊貴妃も好んで食べたと言われる大変有名な美肌食材。肌を潤しコラーゲンもたっぷり含まれています。ホタテも体の潤い成分を補い、熱の勢いを収めます。トマトの赤い色素のリコピンは、自己を紫外線から守るために生み出された成分で、強力な抗酸化作用を持ち肌の老化を防いで美肌を作る食材。胃の熱を取る効果も高いので、食べ過ぎて口の周りにぶつぶつができた時に摂るとよい野菜です。

<材料>4人分
白きくらげ(乾燥)5g、トマト1/2個、ホタテ貝柱(生食用)50g、酒大さじ1、大葉2枚、
だし汁500cc、粉寒天2g、うすくちしょうゆ小さじ1、みりん小さじ1、塩適量。青ゆずのすりおろし適量。

<作り方>

  1. トマトは横半分に切ってぎゅっと握り、タネとわたを取り除いて5ミリ角に切る。
    大葉は軸を取って5ミリ角に、ホタテも7ミリ角程度の大きさの角切りにして酒にまぶしておく。白きくらげは水で戻して、細かく切っておく。
  2. 鍋にだし汁を沸かし、うすくちしょうゆ、みりん、塩で味つけたら、水気を切った白きくらげを入れて約10分煮る。
  3. 2の鍋に粉寒天を加え、さらに2分ほど煮てからホタテ貝柱を加えてさっと火を通し火を止める。
  4. 粗熱を取ってとろみがついてきたらトマトと大葉を加えてひと混ぜし、水でぬらした玉子豆腐の型に流し入れ冷蔵庫で固める。
  5. 食べやすい大きさに切り分け器に盛り、仕上げに青ゆずの皮のすりおろしを振りかける。

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