【吉川珠美の栄養学コラム】2月号 骨密度アップ

吉川 珠美

 女性の美しさはその姿勢にも現れるものですね。凛とした姿勢を保つにはまず、身体を支えるためのしっかりした骨づくりが必要です。
 骨を強く保つためには女性ホルモンのエストロゲンの働きが影響しています。ところが最近ではダイエットブームの影響によりホルモンバランスが崩れ、若い女性でも骨がスカスカな状態=骨粗鬆症(こつそしょうしょう)になる人が増えてきたと言われています。なんと骨粗鬆症になると頭蓋骨も縮み、顔にしわができやすくなるという説もあるのだとか!エストロゲンは体脂肪が急激に少なくなると分泌が低下するので、美容と健康の両面から考えても無理なダイエットは禁物です。イキイキとした美しさを目指すためには、やはり栄養バランスの摂れた食事をしっかり食べて、身体の中から健康美を作ることが重要なのですね。
 骨を強くするためにはカルシウムをしっかり摂ることが大切なのはよく知られていますが、実はカルシウムはひとりぼっちではうまく働くことができません。カルシウムとペアになって働くマグネシウムを一緒に摂ることが骨づくりに役立つ食べ方のポイントなのです。
 例えば乳製品にはカルシウムは豊富に含まれていますが、マグネシウムはほとんど含まれていません。マグネシウムが豊富な大豆や海藻類を食事に加えることで、骨づくりに重要なミネラルをバランスよく摂取することができるのです。
 そこで今回ご紹介するお料理は、「大豆とソーセージのトマト煮」。大豆にはマグネシウムだけでなく、エストロゲンの働きを助けるイソフラボンやエネルギー代謝を助けるビタミンB群も豊富に含まれています。イソフラボンは大豆の胚芽の部分に多いので、大豆を丸ごと食べれる水煮は女性のインナービューティーに強い味方となってくれる食材なのです。
 このお料理はとっても簡単にできるので、朝食にもオススメです。一緒におにぎりかパン、ヨーグルト、フルーツを添えると栄養バランスもばっちり。また、ご飯を加えてリゾットにしたり、カレー粉を加えるとカレーにも変身したり、アレンジもできるのでたくさん作って冷凍しておくと便利ですよ。

大豆とソーセージのトマト煮

2人分

大豆水煮 150g
ソーセージ 2本
トマト 2個
にんじん 1/4本
じゃがいも 1個
たまねぎ 1/4個
塩、胡椒 少々
オリーブオイル 少々
ローリエ 1枚
  1. 大豆水煮はさっと洗って水気をきる。
  2. ソーセージは1cm長さに切る。トマトはヘタをとって2~3cm角に切る。にんじん、皮をむいたじゃがいもは1.5cm角に切る。たまねぎはみじん切りにする。
  3. 鍋にオリーブオイルを熱し、ソーセージ、たまねぎを加えて炒める。
  4. たまねぎがしんなりして透明になってきたらにんじん、トマトを加えて炒め合わせる。
  5. 全体に油が回ったら水2カップ、大豆水煮、じゃがいも、塩、ローリエを加える。沸騰したら火を弱め、ときどき混ぜながらコトコトと約10分煮込む。
  6. 器に盛って胡椒を散らす。

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