【寺石佳世の栄養学コラム】12月号 『ダイエット 第6弾』

担当:寺石佳世

 みなさま、こんにちは。今回のテーマは「基礎代謝を上げよう!」です。
 「若い頃はいくら食べても体重は増えなかったのに、最近はすぐに増えるのよね・・・」という言葉をよく聞きます。それは年々、基礎代謝が落ちている証拠です。
 今回は基礎代謝について学び、自然にダイエットができるようにしていきましょう。

基礎代謝って!?

 人は何もせずじっとしていても、体が生命活動を維持するために、心拍や呼吸、体温の維持などを行っています。それに使われているのが基礎代謝です。つまり、基礎代謝は人が生きていく上で必要な最低限のエネルギー代謝ということです。
 この基礎代謝を上げると、勝手に体が燃えてくれるので、瘠せやすい体になるのです。

エネルギー代謝

 みなさんは毎日、食べ物からエネルギーを補給していますね。それを次の3つの代謝で消費しています。

①基礎代謝
 人が生きていく上で必要な最低限のエネルギー代謝のこと。
 エネルギー代謝の6~7割を占める代謝なので、この基礎代謝を上げるのがダイエットの早道なのです。

②食事誘発性体熱産生
 食事をとった後、体が温まったように感じますね。これは、食べ物からとった栄養素を消化、吸収、輸送、代謝などにより作りだされた熱によるものです。
 この代謝は、食べ物を食べただけで上がる代謝なので、食べないダイエットを行うと、この代謝が起こらないことになります。

③活動代謝
 日常の生活活動や運動で消費するエネルギーです。

基礎代謝を上げる方法

基礎代謝が上がると、自然に体がエネルギーを消費していきます。基礎代謝を上げるためにはどのような方法があるか、みていきましょう。

①筋肉をつける
筋肉が増えると、基礎代謝量が上がります。
運動によって得られる効果は、1日おきだと90%、2日おきだと70%、週に1度だと20%にまで下がってしまうと言われています。なので、少しずつでも毎日続けることが基礎代謝量を上げる近道です。

★筋トレ
手っ取り早く筋肉を増やして、基礎代謝量を上げるには、筋トレが効果的です。とはいうものの、スポーツジムに通うのは・・・なんて思いますよね。大丈夫です。自宅でできる腹筋やダンベル体操でOK。まずは10回という風に毎日できることから始めましょう。慣れたら回数を増やすといいですね。

★ウォーキング
ウォーキングもいいです。基本的にウォーキングは有酸素運動なので、主に脂肪を燃やす効果がありますが、少し大股で歩いたり、姿勢を正しくして歩くなど、歩き方に気をつければ少しずつ筋肉がついて、基礎代謝量を上げることができます。

★ストレッチ
ストレッチをすると、筋肉がやわらかくなり、筋肉の血行が良くなります。それによって筋肉が活性化して、眠っている筋肉を呼び起こすことができます。
お風呂上りやお布団で、身体の各部を伸ばすように、ゆっくりストレッチしましょう。

★姿勢
姿勢を正すことが、普段あまり使っていない筋肉を呼び起こすのにとても効果的です。立っている時、歩いている時、座っている時の姿勢を一度確認してみましょう。

②体温を上げる
体温を上げると、基礎代謝が上がります。最近は、低体温の人が多いですね。体温の理想は36.5℃。特に35℃台の人は体温を上げるようにしましょう。
体温が1℃上がると13%程度、基礎代謝が上がります。体が勝手に燃えてくれるので、自然にダイエットしていることになりますね。

★冷暖房に頼り過ぎない
寒いからといって、暖房をガンガンつけると、体が熱を作り出さずサボってしまいます。
体ががんばれる程度に、冷暖房を利用しましょう。

★冷たい食べ物を控える
冬でも、夏と同じくらいアイスクリームを食べる人もいらっしゃいますね。やはり、冷たい食べ物は体を冷やします。冬は特に、できるだけ温かいものを食べるよう心がけましょう。

★旬の食べ物を食べる
夏の野菜は、体を冷やす効果があります。今はスーパーに行くと旬に関係なく色んな季節のものが手に入るので旬のものが分かりにくいですね。
冬に夏の野菜を食べ過ぎると体を冷やしてしまいます。できるだけ、旬のものを食べるようにしましょう。もし、冬に夏の野菜を食べるなら、加熱して食べるといいですよ。

★運動する
運動すると、血行がよくなり体が温まりますね。筋肉をつけるだけでなく、体を温めるためにも運動するといいですね。

★甘い食べ物を控える
白砂糖や、精製した小麦粉は体を冷やします。食事をしっかり食べて、間食は時々楽しむ程度に摂りましょう。

★体を温める食べ物を食べる

体を温める食材 体を冷やす食材
もち米、山芋、にら、かぼちゃ、れんこん
ごぼう、ねぎ、らっきょう、しょうが
にんにく、海老、赤身のお肉、紅茶 など
生野菜、白砂糖、バナナ、パイナップル
白いパン、牛乳、緑茶、コーヒー など

体を冷やす食材を食べる時は、加熱して温かい状態で食べたり、体を温める食材を組みあわせて食べたりすると、冷えがやわらぎます。

★お風呂に浸かる
お風呂に浸かると体が温まります。体を芯から温めて、血行を良くすると基礎代謝アップにつながります。半身浴もいいですね。

③肺活量を上げる
肺活量を増やすと心肺機能が高まります。心臓や肺が活発に働くと、体全体に血液や酸素がたっぷり届き、体の各部が活性化されます。結果として基礎代謝量がアップするのです。

★深呼吸する
・楽な姿勢で座る。または、膝を立てて仰向きに寝る。
・片手をお腹に、もう片方の手を胸の上に。
・鼻から深く、お腹の上の手が持ち上がるくらい息を吸い込む。(胸は動かさない)
・口笛を吹くようなすぼめた口から息を吐く。お腹の上の手でお腹が引っ込むのを感じながら息を完全に吐き出す。
・これを3~10回繰り返す。
ゆっくりと、吐く方を意識して行うとよいでしょう。

いかがでしたか? 基礎代謝は年々下がりますが、40歳を境により下がっていきます。
あまり難しく考えず、気楽に出来る方法から取り組み、基礎代謝がアップするよう心がけましょう!

サーモンのらっきょうソース

材料【4人分】

サーモン切り身 4切れ
塩・こしょう 少々
小麦粉 適量
オリーブ油 大さじ1
らっきょう(甘酢漬け) 5個
パプリカ 30g
らっきょうの漬け酢 大さじ4
小さじ2
薄口しょうゆ 小さじ2

作り方

  1. サーモンに塩・こしょうをふり、表面に小麦粉を薄くつけます。
  2. フライパンにオリーブ油を熱し、①を入れて表面がきつね色になるまでふたをして蒸し焼きにします。
  3. らっきょう、パプリカは粗いみじん切りにします。
  4. ボウルにらっきょうの漬け酢、酢、しょうゆを合わせ、③も加えて混ぜ合わせます。
    皿に②を盛り付け、④のソースをかけます。

☆らっきょうの種類によって漬け酢の味つけが違うので、酢、しょうゆ、さとうで調整しましょう。

コメントは受け付けていません。